谷川俊太郎さんの答えです

  10月に入りやっとこさ暑さも弱まりホッとしている城東センターB型の小橋です。
さて間があいてしまいましたが前回の谷川俊太郎さんの御返事、お答えです。

Q1.車、飛行機、のあとに続く乗り物、僕たちは何に乗ればいいのでしょうか?(57歳)
A. 雲に乗るのもいいし、
 風に乗るのもいいし、
 音に乗るのもいいし、
 気持ちに乗るのもいいんじゃないかなあ。
 機械じゃない乗り物、
 手でさわれない乗り物が未来の乗り物です。

Q2.どうしてにんげんは死ぬの?さえちゃんは死ぬのいやだよ。(6歳)
A. ぼくがさえちゃんのお母さんだったら、
 「お母さんだって死ぬのいやだよ!」
 と言いながらぎゅーっと抱きしめて
 一緒に泣きます。
 そのあとで一緒にお茶します。
 あのね、お母さん、
 言葉で問われた質問に、
 いつも言葉で答える必要はないの。
 こういう深い問いかけにはアタマだけじゃなく、
 ココロもカラダも使ってこたえなくちゃね。

Q3.「大人」になるということは、
 どういうことなんでしょう。
 谷川さんの「大人」を教えてください。
  A. 自分のうちにひそんでいるこどもを恐れずに自覚して
 いつでもそこからエネルギーを汲みとれるようになれば
 大人になれるんじゃないかな。
 最低限の大人のルールは守らなきゃいけないけど、
 ときにそのルールからはずれることができるのも、
 大人の証拠。

Q4.酔っぱらってご機嫌になるとオカマ口調になる父を「おおらかだな」
 と思い、尊敬もする。谷川さんはどんな「こと」「もの」「人」におおらかさを
 感じるか?
A.海を見るとおおらかだなあと思います。
 狂言の舞台を観るとおおらかだなあと思います。
 クジラはみないでも、おおらかだなあと思います。
 時々、自分のことをおおらかだなあと思いますが、
 これはどうやら「おおまか」の間違いのようです。
などなど。

この質問箱には一般の方だけでなく当時人気のミュージシャンはじめ作家さんや芸術家、
さまざまな分野でご活躍の方々も多く投稿されてます。

 対して谷川さんの御返事はいかがでしたか?
常にユーモアがあり、どこか夢があり、なるほどな~(-。-)y-゜゜゜とそんな考えも
あるのかと納得してしまうこの質問箱を今でも時々覗いてしまいます。
 皆さんはどのようにお感じになられましたでしょうか?
また、ほかのやりとりも紹介できればと思っています。

最後に仕事でも遊びでも私がよく直面する度に湧き上がる?ことに似た質問に対しての
やり取りをあげてみます。
Q5.何か決断したあとに、反対意見を言われると、「私、間違っているのかな」と不安に
 なって、結果的にがんばりに対するパワーが減ってしまいます。
 こんな時「私は正しい」と思いこめたら、もっとがんばれると思うのです。
 自分が正しいと思いこみたいときは、どうしたらいいですか?
A.反対意見を言われて「私が間違っているのかもしれない」と思うのは、
「私は正しい」と思うより健康で建設的です。
 そこから始める方が相手とうまくいくと思う。
 問題は人に反対されるとパワーが落ちるというところ、
 そこで自信を失いがちってところ、
 日本人は基本的に「和」を尊ぶから、
 他人と違うのを恐れるんだね。
 でも、自分に自信があれば、
 「自分が間違ってる」ということも、
 受け入れられるはずだよね。
 絶対に正しい人なんてどこにもいないんだから。
 自分と他人と相対的にとらえて、
 ちょっと引いた視点で見るのもいいんじゃないかな。
 意見は正しい、間違ってるという二分法では
 割りきれないことが多いし。

             では、また。

 

 

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